走れメロスbl

02.11.2010
著者: Kumi

数人に押さえつけられ、身動きができない。 そして、目の前に横木があった。. セリヌンティウスは地味に落ち込んだ。 地味にだったが、とてつもなく深く深く落ち込んだ。.

鉄格子を持つ手に力が入った。 セリヌンティウスは顔を上げてメロスを見る。. 直感で物事の本質を見抜き、悪いことは悪いと言ってしまう。 言わなければ、波風が立ったりもしないのに、人が気にしていることをサクっと言って怒らせる名人だ。ただ、人はそこから目を背けたらいけないのかもしれない。. メロスは笑みを浮かべて言う。 そして、茜色の空を見つめる。 大地に赤い太陽の下端が触れていた。. メロスは魅力的な男だった。 線が細く、整った顔立ち。それで近寄りがたくなるのではなく、人懐こい笑顔を振りまき、無神経なのかと思うと、絶妙な優しさを見せたりもする。 メロスは軽くていい加減そうに見えるが、まっすぐで、心根の優しい男だった。まっすぐすぎたし、理解不能な行動も取り、見ていてハラハラさせられる。 でも、いいヤツであることに、今も昔も変わりはない。 そして、たまに見せる無邪気な残酷さは、近くにいる者の正気を失わせる。 何を犠牲にしても手に入れたいという欲望に駆られる。 けれど、セリヌンティウスにはそれができない。.

これでもかという勢いで、セリヌンティウスは頭を地面に付けた。 それを聞いて、ディオニスは口角を微かに上げた。周りの人間に気づかれないくらい微かだった。 しかし、それまでどうでもよさそうにしていたメロスが急に顔色を変える。. メロスは困ったような、それでも嬉しそうに言った。 けんもほろろに追い出されたが、その妹に会うことができる。 それだけでも、メロスは嬉しくてたまらなかった。. 痛い、痛いってば。 もうちょっと優しくしろよ!.

……  .

プチっときて、 己 おの が 身 み をかけてメロスのことを守ろうとしている友を怒鳴りつける。.

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結婚するということは、そういうことなのではないかとセリヌンティウスは思った。 そしてさりげなく、問題点を『妹の彼女』から『元カレ』に戻そうとしていた。. 夜にいつも交わしている言葉。 メロスは本当に早く帰るつもりだった。 でも、ディオニスと過ごす時間が大切すぎて、そんなに早くは帰ってはこなかった。. セリヌンティウスは死を覚悟していた。けれど、それが怖くないわけではない。 メロスは暴君を殺害しようと思っていない。 むしろ、そうしたいと思っていたのはセリヌンティウスだ。 牢獄でのことは、思い出しても腹が立った。 メロスは自分のものだと宣言しにきて、自分の優位を自慢するように主張する姿は腸が煮えくり返った。. セリヌンティウスは、その顔を見ていると、なんとかしてやりたいと思ってしまう。 殺伐とした状況になった時、メロスがいると和やかになった。 和やかな空気は殺伐とさせ、殺伐とした空気は和やかにする。 悪意は滅多にたぶんない。 メロスは何もしていないと思っているかもしれない。 けれど、セリヌンティウスはその無邪気さに何度救われたかわからなかった。 メロスは放っておくと、どこで何をしてくるのかわからない。でも、自分の家に帰ってくるということが解っていて、そしていつも帰ってくるので、セリヌンティウスは安心することができた。 そのため、「用心棒だから」とメロスを納得させて家に置いていたのかもしれない。 セリヌンティウスにとって、メロスが自分の家に帰ってくるということが、何にも代えがたいことだった。.

フレイアはボクの妹だけあって、 けっこう闇が深いんだよ……。.

  • ディオニス 暴君。 メロスの今カレ。 いいね! 2.
  • セリヌンティウスはそう思い、死を覚悟していた。 自分はメロスの代わりに死のうとしていた。 けれど、メロスは戻ってきてしまった。 時間は間に合い、このままだとメロスが処刑されてしまう。 今、そのメロスが腕の中にいる。 しなやかな身体。艶やかな唇。しっとりとした吸い付くような肌。 夢に描いていた通り、いや、それ以上だった。 セリヌンティウスは、いままで触れることのなかった愛しい者を胸に抱いていた。. プチっときて、 己 おの が 身 み をかけてメロスのことを守ろうとしている友を怒鳴りつける。.

どけよ! ここを通せ!. メロス 村から王都シラクスまで走ります。 いいね! 3. セリヌンティウス メロスの幼なじみ&同居人 いいね! 2. 刑吏はメロスを黙らせるために、 槌 つち を手にした。.

メロスの世界を体験せよ!

来るに決まってるだろ。 ボクがせっちゃんを見捨てるわけないし。. 円形の闘技場。刑の執行はそこで行われる。すり鉢のようになっていて、中央にはすでにはりつけの柱が高々と立てられていた。 その下に縄を打たれたセリヌンティウスがいる。傍らに横木があったが、まだ刑の執行はされていなかった。. せっちゃん、ごめん。 フレイアに会ったら、すぐに帰ってくるから、その間、ボクの身代わりしてくれる?. ディオニスが警吏に命じると、年老いた警吏がメロスの鎖を外した。 そして、メロスと入れ替わりにセリヌンティウスが牢屋に入れられる。.

  • 懸命な願いだった。 力の限り、セリヌンティウスはディオニスに頼んでいた。.
  • 凛としたセリヌンティウスの声が響いた。 セリヌンティウスはやややつれたが、そのやつれ加減がより哀愁を漂わせている。 彼を縛っていた縄がするりと外れた。.
  • ぱぁ~っと笑顔になってメロスは言った。 それに反比例してディオニスの表情は険悪になる。.
  • でも、嫌だよ。 せっちゃんが死んで、そういうことになるなんて。.

……  .

走れメロスを『BL』にしてみた

望むところだ! 殺すなら殺せ!!. でも、嫌だよ。 せっちゃんが死んで、そういうことになるなんて。. その表情を見て、セリヌンティウスはメロスが誰を待っているのかを知った。 セリヌンティウスは目をそらし、唇を噛みしめる。.

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